2017年6月23日金曜日

デーブ・エガーズ著『ザ・サークル』

今では、SNSでの「つながり」がなければ夜も日も明けない人が大勢います。

世界中の人がSNSでつながり情報をシェアすると、人は今より幸せになるのでしょうか。

そんなネット世界の究極を描いているのが『ザ・サークル』。

サークルは、GoogleとFacebookを合わせたようなITの会社です。







サークルは「あらゆる人にはすべてを知る権利があり、そのためのツールを持つべきだ」と考えています。

オープンにできないことは、邪悪なこと。









メイという主人公がサークルに入社し、次第に会社のヒロインになってゆく過程で、"透明化"していきます。

"透明化"とは、サークルが開発した技術により人のすべての行動が世界中にオープンになり、つながること。

"透明化"する人が増えると、やましい人間と思われたくなくて、"透明化"の流れが加速。

その間「安全」というキーワードで、サークルは次々と監視システムを開発してきます。

ついに世界が後戻りできなくなり、民間企業1社が全情報をコントロールする体制が完成。

サークルという独裁企業の蜘蛛の糸に人類がからめとられるのです。

エマ・ワトソンで映画化されるそうですが、読み終わった後疲労感が残りました。