先日、約半年かけて準備をした第19回JTF翻訳祭が終わりました。
過去最高の参加者数で、活気ある翻訳祭となりました。
今年はこの不況の中、皆さんが参加費を払ってわざわざ来てくださるのだろうか、講演者が新型インフルエンザで倒れたら代役をどうしよう、と次から次えと心配の種が尽きませんでした。
翻訳業界は、世界同時不況が大きく影響して、多くのの翻訳会社、翻訳者が深刻な受注減を経験しています。
先日会った翻訳会社の社長は、売上が70%(!)減った、と言っていました。聞いた途端、減ったのは30%かと思いましたが、受注が前年比30%だったのです。
こんな時期に開催する翻訳祭であるからこそ、参加の皆様に何か一つ現状打破のヒントを得て帰っていただきたいと願い、「今こそ、脱皮のとき!」というタイトルを掲げました。
翻訳業界には昔から、翻訳会社と翻訳者の利害は相反するという考え方がありますが、この考え方は変える必要があります。
乾杯の挨拶でも言ったのですが、この厳しい競争の時代に、翻訳会社、翻訳者、そしてクライアントは一つのチームとして同じ船に乗っているのですから、コミュニケーションを密にし、互いにQCDで優位に立つ以外に生き残る道はないのです。
今後の業界活動でこの思いを繰り返し発信していこう、というのが今年の翻訳祭を終わっての私の小さな決意です。