半沢直樹の「やられたら倍返し」というセリフは、言えたら痛快でしょうね。
でも、「倍返し」の本来の意味は、頂いたものや受け取ったものを、倍にして返すこと。
やられたことを倍にしてやり返す、という意味で使える言葉ではありません。
こうやって言葉は間違った使い方が本流になっていくのです。
弱者や、やられっぱなしの人が歯をくいしばり、目にものを見せるというのが、池井戸潤ワールドのテーマ
。仲間の元銀行マンいわく、大手銀行では、半沢直樹の話は根も葉もないことではない。
これほど理不尽ではないようですが。
半沢直樹の人気は、自分の代わりに夢を実現してくれるから。
でも、なんだか殺伐としています。