去年の暮以来、久しぶりの映画です。
「大統領の執事の涙」は、予想以上に政治的な映画でした。
南部で家畜同然に扱われていた黒人少年が、ホワイトハウスの執事となり、7人の大統領に仕えた物語です。
この映画にはモデルがあり、モデルは、ホワイトハウスで8人の大統領に仕え、オバマ大統領の就任式に出席した執事です。
ただし、映画の主人公は、息子が公民権運動に参加し、黒人差別の歴史が全面に出ています。
アイゼンハワーからオバマまで、7人の大統領が登場し、オバマ大統領は実物でした。
どの大統領も雰囲気はどこか似ていますが、そっくりさんというわけにはいきません。
ナンシー・レーガンに扮したのがジェーン・フォンダ、主人公の母親役はマライヤ・キャリー。
どちらも、女優の名前を見るまでは誰か気づかず。
この映画を見て、大学時代に”We shall overcome"をよく歌っていたことを思い出しました。
でも、この歌の背景に深く思いをいたすことのない、ぼんやりした学生でした。
自分を殺し白人に寄り添う人生と、差別撤廃を目指して戦う人生と、対照的な親子の生き方に涙した映画でした。